◎発見|Discovery モン州の 観光名所

古代の歴史を刻む遺跡から自然が織りなす景観 ミャンマーの魅力を映し出すモン州を歩く

 モン州にはモン族、ビルマ族、カレン族、パオ族などが住んでいる。モン族は、10世紀ごろからミャンマー南部に入り込んでいたという説がある。州の東側にはカレン州が隣接し、西側にはアンダマン海とモッタマ湾があり、南側にはタイとタニンタリー管区が接続する。特産は米、ゴム、生姜(しょうが)と砂糖など。州の半分のエリアは林になっている。亜熱帯に属するが、海に近いため、気候は穏やかだ。資源としては塩、アンチモニー、天然ガスなどの埋蔵量が豊富だ。

 モン州へはヤンゴンから列車、バス、船、飛行機などの交通手段があり、便利な立地にある。ヤンゴン、バゴーの他タニンタリー管区のイェー町などへも日帰りが可能だ。また、Three Pagoda Pass 道路は、タイのカチャンナプリ市へつながるルートになっている。南東軍本部、Mya Waddy 海軍管理本部の施設もある。自然の魅力とともに歴史的な見どころも多く、シーズンごとに異なった表情を見せる。

水上パゴダ Kyaik Ka Mi

朝6時30分にホテルを出て、取材を開始した。まずモン州観光の目玉であるKyaik Ka Mi(水上パゴダ)へ向かった。モーラミャインを出発した車はムドン、ニーパドー村、タンビュザヤなどを過ぎていくが、道沿いにゴムの林がどこまでも続いていた。  8時に水上パゴダに到着。海の上に建立されたパゴダの荘厳さには息を呑んだ。Mottama 湾から吹く風が心地よく、疲れをとってくれた。水中パゴダへは、壮大な橋を渡ることになる。海の潮の香りがいい。  ただパゴダの中心部へは「女性立ち入り禁止」と大きく注意書きがあった。海底に釈迦の聖髪が安置されていると信じられ、女性がその上を通っていくのは禁止だそうである。年に一度、潮の荒い波が寺院の仏像まで上がるようになり、ゴミ一つ残さずに洗っていく。院内施設には何の被害もないのが不思議でこのパゴダの特徴だ。

セッセー海岸 Set Se Beach

この水上パゴダからセッセー(Set Sei)ビーチへは、1時間程度で行ける。ビーチの入り口には着がえの場所もある。モン州は合計556キロにも及ぶ長さの海岸線をもつ。このビーチは手つかずの自然をそのまま残し、白く銀色に輝く砂浜が広がっている。日中でも水遊びをしている人は少ない。まだ外国人に開放されてないためか、観光化されていない風情が魅力だろう。

タンビューザヤThan Byu Zayat

その後はThan Byu Zayatに移動した。第二次大戦争後に建設された戦没者墓地を訪問した。戦時中、この町が重要な拠点だった。ミャンマーとタイをつなぐために、日本軍はミャンマー、インド、イギリスなどの捕虜を使って、約415キロメートルにも及ぶ「死の鉄道(Death Railway 1942年-1943年)」を造ったが、わずか1年9か月だけ使用して終戦となった。戦没者墓地には、そのときに亡くなったした英軍やアジアの捕虜たちの英霊が埋葬されている。

ムドン Mudon

タンビュザヤからムドンへ移動した。20分程度だ。ムドンカンジー湖で思わず車を止めた。山々を背にしたゴム林に囲まれたカンジー湖の景観はまるで絵のようだった。すぐ近くに海があるためか、湖は紺色で、空を湖面に投影させていた。緑とブルーのコントラストが鮮やかだ。カンドジーパゴダの入口から近い湖のそばには「アウトドアのフードコーナー」もあり、休憩エリアになっている。モーラミャインからならわずか29キロで、ムドンの東側にこの施設はある。

カヨン洞窟Kha Yone Cave

ここもお勧めだろう。石灰岩の洞窟で海抜30フィートもある。洞窟の壁と天井には、土器の仏像が数え切れないほど安置されている。AD17世紀の姿が現存するこの洞窟では、災害と長い年月で破損し、一部欠落している仏像もある。1975年から文化省により、保護されている。また自然保護のため、付近では石炭工場などの説置は禁止されている。モーラミャインから行く場合は、アッタヤン(Attaran)河を通過するが、途中で視界に入るザボンの木、田園風景、ヤシの並木道など、風光明媚な景観はカメラに収めずにはいられなくなる。洞窟に近づくにつれ、け素朴な魅力に魅せられてしまう。モーラミャインからは1時間程度の距離で、Kyain Ma Yaw地区にある。

牛のこぶ山パゴダ Nwa La Boh Taung Pagoda

「牛のこぶパゴダ」とは、チャイティーヨーパゴダを建立した修業者ティッタが造った。Kyon Kha 村から約6,4キロ、Paung 町に位置する。「牛のこぶ」と呼ばれる山脈に位置するため、Nwa La Boh Taung Pagoda(牛のこぶパゴダ)と命名された。スワンナブミ (旧都タトンTha Hton)、Kyaik Paw Law 仏像、Kyaik Hti Saung パゴダなどの他にも、前回モーラミャイン周辺の見所として掲載したKyaik Tha Lan パゴダ、Gaung Say Kyun 島,Bi LuKyun 島、モン民族博物館、Pha Auk 瞑想修行センターなどが人気の名所である。

取材を終えて

夕刻、モーラミャインのKyaik Than Lanパゴダ(前号紹介)に戻った。一泊二日の取材旅行で、最終日の宿泊はモーラミャインとなった。一人8ドル程度の格安旅館からストランドホテル(約90ドル~)、シンドレーラーなど高級ホテルまでそろっている。車を1日チャーターしたが早朝から で一日4万ksだった。町内の交通はオートバイと三輪車を使用するが、ホテルか旅行代理店を通してレンタカーを頼んだほうがいいだろう。最近はヤンゴン発モン州一泊二日の国内旅行が人気になっている。ヤンゴンから5時間程度、タイのカチャナプリ町へ日帰りできる距離にある。昔からミャンマーとタイをつなぐ重要な存在だった。

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