◎街場|街を歩く 第 31 回 レンチット ロード Lan Thit Road

一見の価値ある芸術的パゴダが存在する通り

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ヤンゴンには外国人にまだあまり知られていない名所がある。幹線道路のPyayRd.を北上し、空港への分岐点を通過して10マイル地点で枝分かれするが、左手のInseinRd.へ至る「レン・チット通り」が、今回紹介する通りだ。バゴー行きのバス発着所を過ぎれば分岐点だ。わずか1㌔にも満たない通りだが、ビジネス関連施設、銀行、ホテル、レストラン、市場などが点在し賑やかだが、何といってもここは芸術、歴史的見地からも見ごたえのある「アーレインガーシンパゴダ」に注目したい。

巧みな建築技術を施した壮麗なパゴダ 様々な言い伝えや歴史伝説を秘める ArleingNgarSint . Pagoda アーレインガーシン.パゴダ

写真でもわかるように手の込んだ建築芸術は見事だ。熟練した技術に裏打ちされた歴史的なパゴダである。ミャンマー旧暦1320年カソン月五日(火曜日)(1958年4月22日)に建立された。功徳、自戒と戒律を守るマハーセーワンガバー.サヤドー(魔力を持つ医薬を解明した偉大な僧侶)を含め、108名の僧侶が5エーカー(約2万平方m)の土地に建てた。当時の大統領マンウィンマウン氏と首相のウーヌ氏が基礎石を置いたという。51mの高さを誇る五重塔は「アー・レイン・ガー・シン」と呼ばれた。その意味は下記の通りだ。

アー、アーサリヤ(先生方)と共に両親、仏法僧を心から尊敬する。
レイン、和語の「嘘」はミャンマー語で「レイン」と呼び、嘘をはじめ五戒(殺生、盗み、邪淫、妄語、飲酒)などを避けよという意味。
ガー、五戒を守った人は豊かな生活を送り、成功するという言い伝え。
シン、ミャンマー語の「シン」は段階という意味を表す。段階ごとに成長していけば、好感をもたれる人物になる。その戒めを忘れずに「アーレインガーシン」と命名された。
「緑玉仏像」の仏堂(本堂)にも建築技術者たちの技が随所にうかがえる。37平方mの本堂は108本の柱で作られた。壁面には水彩画、石版画などの傑作が並ぶ。「緑玉仏像」の周囲にも沢山の仏像が鎮座している。天井の鐘乳石ような石膏彫刻も見事だ。 本堂の高さは126フィート(約38メートル)にした。当時の国際連合加盟国数が126か国であったことから決められたという。回廊の中の小さな門扉も126 扉にしたそうだ。パゴダの上部と回廊の中の門扉上部を見ると、丸くなった部分に傘の形が見える。“丸”は地球を表し、地球の平和を願う意味が込められている。回廊を通り抜け「緑玉仏像」を拝観したあとで、シダ池の水を飲むと内臓疾患が治り、水を浴びると外傷が治るという言い伝えもあるが、現在、立入り禁止なので確認はできない。 パゴダの境内に「アウンゼーディー」があり、「アーレインガーシン.パゴダ」を訪れるときは必ず行くべき場所だという。「アウン」は「合格」を、「ゼーディー」は「パゴダ」の意味を表す。ゼーディーの中には国内16か所の寺院の願いが叶うことを祈願し、各寺院の土地から採取した土盛りがある。金箔が張ってあるので金鉱のように見える。成功や合格を祈願する人が土盛りを右側にして三度回れば願いが叶うという言い伝えがある。 パゴダ創設者(ウーツリヤ僧侶)のミイラも別の建物に保存している。

カイン民族の正月行事が行われる 「アーレインガーシンパゴダ」

カイン民族の正月イベント実行委員会は1964年に組織された。毎年ピャート月(1月)上旬(ミャンマー旧暦)はカインの正月であり、カイン旧暦で2755年になっている。かってはカイン民族は農民が多かったので収穫祭を行なっていたが、その日を正月と定めたという。ヤンゴンではこの「アーレインガーシン.パゴダ」で行なうことになったという。そして毎年1月中旬にその祭事を開催され、伝統的なカイン民族の踊りを見ることが出来る。カイン民族のコスチュームや民族衣装を売る店も多い。
カイン民族が正月行事を開催する意義と趣旨
1. カイン民族を始め、ミャンマーの全民族の団結に目指して行う
2. カイン民族の特別な祭事であり、自己の利益を図るのではなく、国家的な見地で協力していく。
3. ヤンゴンで団結、統一しているカイン民族として行う
4. カイン民族の習慣、文化などを明らかにする
5. 新世代の若者にもカイン民族の文化、伝統を守り、広報、普及せていくことを目標として行う。
毎年カイン民族の正月行事は「アーレインガーシン.パゴダ」で行なわれ るが、今年は1月19日に行われた。参加者は心から喜びをあらわにした。

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