◎導|A Leader's 「Culumtioクルムティオ株式会社」代表取締役 谷 恭子  Kyoko Tani (ジュエリーデザイナー)

一度始めたら決してぶれてはいけない 辛抱して続ければ光明は見えてくる

 新しい年を迎えて、今年はまた次のステップアップのために動き出しました。  早いものでミャンマーで「クルムティオ」をオープンして2年10か月になります。振り返ってみれば、この間は苦労の連続でした。でも、それ以上に、沢山のお客様との信頼関係ができたことは私にとって貴重な財産となりました。素材となる石の鑑定にも自信がつきました。そして安定した信頼のおける仕入れルートが確保できたことも大きな成果といえますね。  ですから今年はまず2つの目標を達成したいと考えています。ひとつは東京都内にお店を出すことです。おこがましい言い方かもしれませんが、ミャンマーから日本への逆進出となります。都内に出店予定の「クルムテイオ」は、以前から考えていた”ジュエリーカフェ“のようなスタイルにしたいのです。お客様がコーヒーを飲みながら気軽に宝石やアクセサリーについて語れる雰囲気のお店にしたいですね。もちろん私がミャンマーの素材でデザインしたジュエリー類も販売しますし、オリジナルのジュエリーの製作、注文にも応じます。お客様とお茶をしながら好きなジュエリーのお話しができたら理想的ですね。  余談になりますが、「クルムティオ」では昨年からオリジナルのコーヒーを販売しています。手前みそになりますが、このコーヒーは結構いけますよ。日本のTV通販でも販売する予定ですが、私どものお店に来ていただければお分けできます。

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もう一つの目標は宝石鑑定士の資格を取ることです。良い素材の石をできるだけ安くお客様に提供するには、やはり石の鑑識眼につきます。昨年、日本へ帰ったときにその技術を磨くために、資格取得のテストを受けてきました。今年はもう一つ別の鑑定士資格を取るために、今猛勉強中です。仕事が終われば毎晩10個くらいの宝石と格闘しています。  日本とミャンマーで自分の好きなジュエリーの仕事を構築できたのは幸せでした。今回でこの連載も最後になりますが、これからミャンマーへきてビジネスを始めようとしている方々に、私の経験から少しアドバイスができればと思います。  まず重要なのはスタッフの問題でしょう。日本式に社員教育をしようと考えたら大変です。育った環境も、受けた教育が違いすぎるので、まずミャンマー式7割、日本式3割ぐらいの割合で接していかないと駄目ですね。だから怒るだけでは改善されない。ほめながら悪いところを指摘して、家族の一員であるという意識を植え付ける。そして会社や自分の仕事にプライドを持つように仕向けたいものですね。

後は、ひとつの仕事を始めたら、決してぶれないことです。私の場合も、最初はエステもやっていましたが、両方は無理だと判断したのですぐにジュエリー1本にしたんです。 だからまず小さなビジネスでもいいですから信念をもってやり続けることです。日本とは違いますから、不満や愚痴を言ってもなんの解決にはならないと思います。私もそのことを理解するまでずいぶん時間がかかりました。日々反省と後悔の繰り返しでした。 一緒にミャンマーにやってきた息子も9歳になりました。来た当初は右も左もわからず息子も苦労したのではないでしょうか。でも、最近は私の仕事をよく理解してくれているようで、彼なりの主張や意見も言えるようになりました。  最後に、3回にわたってこのシリーズに原稿を書かせていただき、お読みになった方から励ましや応援のお言葉をいただきました。  この場を借りて皆様に御礼を申し上げたいと思います。そしてこれからもクルムティオをよろしくお願いいたします。

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