◎第1回 テリー先生のヤンゴン滞在記 ヤンゴン環状線の旅

ヤンゴン環状線に魅せられました。 時速30キロの電車に揺られ 様々な感慨を込めて“タイムスリップ”

目次

1ドルの特別車両に乗り、ヤンゴン庶民の ディープな生活ぶりを体感する小旅行

今日はエタノール溶剤を買いに街へ出ました。
ひと月ほど前にヤンゴンの街を歩いていたら、Chemicalの看板を見つけ購入しましたが、それが無くなったので再び買いに行くことになったのです。そのため、自宅のある最寄りの「Kamaryut」(カマユット)駅から環状線に乗り、ダウンタウンに向かいました。
 もちろんまず切符の購入です。他の国なら、売り場は改札口の近くにあるのが普通ですが、ミャンマーは違います。なんとホームにあります。ですから改札口もありません。ホームや線路には人間でも犬でも誰でも自由に入れます。
余談ですが、ヤンゴン中央駅から乗車する場合は、7番のプラットホームが環状線の乗り場で、ホームの真ん中にある事務所で切符を買うことになります。地方都市行きのホームもありますから間違わないようにしましょう。
料金は外国人が1ドル=千Ksです。嬉しいことに英語を理解する駅員さん?が1人います。名前を告げると切符に 書き込み、帳簿にも記載します。それにとても親切です。特別車両がどれかをおしえてくれます。外国人と200Ksの切符を買ったミャンマー人は、クリーム色と茶色の特別車両に乗ることができますが、普通切符の人も知らない振りして乗り込んできます。でも車掌さんも注意はしますが、特に厳しいわけではありません。

さて、Kamaryut駅から特別車両に乗ってヤンゴン中央駅のひとつ手前のPha Yar Lan(パヤラン)駅で下車。この間約40分。中央駅は広いので、繁華街まで5分以上歩きますが、この駅はじつはあの「ボージョー・アウンサン・マーケット」とつながっています。もちろん改札口は無いから、駅から1mでマーケットに入ることができ、そのまま繁華街に出られます。
 環状線は1周約3時間ですが、日本の山手線のように、すべての電車が1周するわけではありません。時間の無い方はこのこのマーケットの駅からダニントン駅までの往復をお薦めします。時間にして1時間半くらいですから初試乗にはいいでしょう。

ダニンゴン駅では、電車がくるまで野菜の見学ができます。時刻表はいりません。電車が来る気配で人々が線路から離れます。 電車は朝10時頃から午後3時ぐらいは比較的空いています。車内ではスイカ売りのおばさんがきたりします。特別車両の切符で一般車両にも乗れますので、ミャンマーの庶民と触れ合うこともできます。乗客たちはみな親切で、言葉が通じなくとも身振り手振りで意思の疎通が計れます。
 車窓の風景もユニークです。田んぼはまずありません。ほとんどが野菜炒めの定番の空芯菜(カゾンユエ)の畑です。環状線の周囲で栽培し、駅で売り、電車でヤンゴンの消費先に運搬されます。
 時速30キロぐらいのスピードで、眼を閉じれば、ゴットン、ゴットンと心地良い電車の揺れを感じながら、ふと昔のことを思い出したりもします。
 もう、すっかり環状線に魅せられてしまいました。

<テリー先生>
本名 宮川 照男。1949年、 平塚市生まれ。早大理工学部卒業後、山武ハネウエル(株)入社。1988~1992 年、同社米国駐在所長を経て独立。野菜工場設備会社(有)アイエスエス設立。スプラウト栽培を日本に紹介、普及させる。その後、東海大学湘南キャンパス、チャレンジセンター特任職員として「ものつくり」「環境キャラバン隊」などを指導。 2012年退官し、2013年5月より、ヤンゴンにて農業視察、調査を開始。
Yezin Agricultural 大学の学長らと、ミャンマー農業支援について討議を重ね、現在、同大学とヤンゴンの Elephant Seed 会社と種子生産についての技術提携を 計画中。

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