◎日本人から見たバガン

今年1月から「地球の歩き方」バガン特派員になった橋本さんは、ミャンマーの古都バガンで唯一の日系ツアーオペレーターとして活躍する文字通りの専門家と言ってよい。その橋本さんが魅力の第一にあげるのがオールドバガンだ。

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    「パゴダとしてはアーナンダ寺院、タビニュ寺院などがお勧めです。まだ上まで登れるパゴダが残っていますので、その風景も楽しんでみてください。また、雨が少なく、雨季でも雨量が多くありませんので、他の地域と違い、年中観光が楽しめるのも魅力です」と語る。彼はバガンのニャウンウー空港で、毎朝7~9時まで日本語観光案内のボランティアも始めた。そうした中で「この街を観光するなら地元の方が住んでいる村への訪問もお勧めしてますね。都会にはない、人の優しさ、気さくなホスピタリティーが残されています。先祖代々受け継がれている作業場などを見て頂くとそれが実感できると思います」とバガンの奥の深さを伝えている。橋本さんの会社サラトラベルがこの街に支店を開設したのは、バガンには日系の旅行会社がなかった事もあるが、「私自身が体験したバガンの最高の旅を日本人の皆さまに味わって頂きたかったからです。バガンは初めて訪れる前から気になっていましたが、実際、やはり思った通りの素晴らしい所でした。私たちは、観光客の皆さまのために年中無休で対応できるよう努めています。電話だけでなくオンラインでも対応出来るのが、我が社の特徴です」と胸を張る。そのバガンではミャンマー人の遺跡保護に対する誇りも感じるという。 「11世紀~13世紀の仏教の遺跡というイメージが定着していますが、驚嘆に値するのは、その遺跡を大切にして今まで受け継いできたミャンマー人の信仰です。だから無理に世界遺産にならなくてもという気持ちもあります。なぜならユネスコは遺産を保護する目的で世界遺産を認定しますが、バガンはミャンマー人によって維持管理されているからです。ただし、傷みがひどい貴重な壁画など早急な保護が必要とされるものもあります。バガンには現在日本語のできる現地ガイドが4人しかいません。毎年増えてきている日本人観光客に比べれば、ガイドの数が足りないのが難点です。また、下水道システムが整備されていないのも不安です。新しいホテルが増えるたびに河川の汚染が進み、廃棄物も増えるでしょう。砂漠化をどう防いでいくかも考えないといけないです」あえて問題点も指摘する。
    バガンの人々は大半が農業従事者だが、次にやはり観光業の比重が大きい「だからホテルやゲストハウス、レストランで働くか、ガイドになる地元の人も多いです。バガンは観光客数が増加し、地元も潤っています。ですが、私自身は、あまり観光地化されないで、今のままのバガンであり続けて欲しいと思います。ただ、もちろん邦人の観光客の方にもっと来てほしいです。この素晴らしいバガン遺跡を世界中の人に知ってもらいたいのです」

    バガンの魅力にとりつかれて在住しているが、困ることもあるという。「必要な物が直ぐに買えないことですかね。しかし一番困るのはネット環境の悪さです。主にオンラインで仕事をしていますので。ホットシャワーが出なくても我慢できますが、ネット環境だけは改善してほしいものです」
     最後に、旅行会社の目線で、これからバガンへ来る邦人の方に橋本さんからメッセージを頂いた。「バガンは他と比較してクレームが少ない観光地です。通常どこでもホテルのサービスなどに対してクレームはあります。ただ、バガンではこれが非常に少ないです。お客様のご意見を聞いても、大半が「美しい」「行く価値のあるところだ」「見て良かった」など好意的なものがほとんどです。ヤンゴンからの空路ですと、朝ヤンゴンを出発し、夕方バガン発というフライトを利用すれば日帰り旅行も可能です。サラトラベルでバガンへ来ていただければ、弊社専属ガイドが責任を持ってご案内しますよ」なお、橋本さんの会社は、来年中にミャンマーガイド協会の協賛でバガンに日本語教室の開催も予定しているそうだ。

    橋本哲郎さん(41歳)    
    サラトラベルミャンマー(本社ヤンゴン 支店バガン)
    Managing Director 、
    「地球の歩き方」バガン特派員
    DTAC観光情報局バガンリポーター
    ミャンマーのツアーオペレーター、バガン在住

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