◎発見|Discovery Monywa モンユアーーーー第2回 「MonYwa とその周辺」

4月号では仏教遺跡を中心に紹介したが、今回はモンユアの近郊にスポットを当てた。そこでまずShwe Ba 山に向かった。ホテルからは45分の距離だ。山道に入り、巨大な山の壁を彫って仏像を安置していることで知られる歴史的にも興味深い山だ。仏像が道の両側に彫られた山道はどこか荘厳さを感じる。そして次にShwe Ba 山に繋がるPhoe Win 山へも行った。Phoe Win とは(涅槃に入る道)という意味で、モンユアを訪れる方々が必ず足を運ぶ観光地でもある。事実、山の入り口までくると、遠来からの参拝者でごった返していた。

目次

    午後からは周辺にあるNyaung Kan 村に足を運ぶ。モンユアから1時間半ばかりの距離だが、ここでは、国の起源を知る様々な痕跡を知ることができる。ピュー族時代の銅を使用した生活様式の化石、棲息した動植物などの化石まで保護、保存されている。

    また、ここにはSpirulina (青緑の藻)が湧き出る珍しい湖がある。この湖では青緑藻の研究が1884年から行われ、1888年には初めて一般に公表された。湖に向かう並木道を通る風が実に気持ちよいが、山頂へ上り、約100m眼下に見える湖の景観も息を呑む。死火山が噴火して、丁度火口付近に湖ができた。湖水はその名の通りブルーグリーンの神秘的な色。塩分が強く食用としては向かないが、青緑藻の成分は、栄養剤、石鹸、タナカなどに転用され、この地方の特産品にもなっている。ちなみにこのあたりを流れるChin Dwin河からわずか2マイルと近いため、河の淡水が流れ込まないように工夫が施されているという。青緑藻は、2006年から2010年までは最も収穫量が多く、2013年には生産が減ったが、現在学者たちが青緑藻の生産増量の研究を日夜続けている。

    現地の人々とはどのような生活をしているのだろうか。そこで今回は村に入って、地元の方の好意で家に招待してもらい、
    昼ごはんをごちそうにな
    った。料理は野菜の匂い
    が香ばしく、食欲をそそ
    った。「99%のビルマ
    族が住む土地であり、ビル
    マ族の日常生活、良心、文
    化や言葉に関心を持つ方に
    は最適な場所に違いないよ」と、ホームステイ先のお爺さんが笑顔で語る。この村には全ての家に体格のいい元気そうな牛がいるのには驚いた。なんでも、ここでは牛を何頭所有しているかによってその家の豊かさが決まるそうだ。農業を生業としない地域だから、自分が飼っている牛の健康にも事のほか注意を払っているという。ゴマ、豆、ピーナツ、梅、キンマなどが主生産品で、ピーナツ畑見学へもお誘いただいた。
    「ここは地質はいいが、それだけが特色ではないんだよ。その昔マンダレーの都を攻めたコンバウン時代のミンドン王朝の女王だって、ここの出身なんだ。美人も少なくないよ。歴代の王はその女王が発掘された場所を大事にしてきた。また、仏法を暗記したり、国王を指導する優秀なお坊さんが、このNyaung Kan 村から出ている。これからはそうした偉いお坊さんはもう現れないよ」と、お爺さんは畑を眺めながら歴史的にも興味深い話を語ってくれた。

    前回紹介した13世紀の仏教遺跡Moe Nyin Than Budday パゴダ、1千本の菩提樹の影に修行する仏像のBaw Di Ta Htaung パゴダ、宇宙船からマークできるまでそびえ立つLay Kyun Sakkyar 仏像、漆村のKyauk Kar Shwe Kuniパゴダなど仏陀遺跡の見所は多いが、1時間ばかりモンユアを離れてみれば、Phoe Win 山、Shwe Ba 山、A Laung Taw Katappa (寝姿の増・象の国立博物館、前回紹介)、今回のNyaun Kan 村のようなローカル色豊かな観光地が点在している。この村は他の観光地に比べて、まだまだ外国人客が少ないが、それだけに観光化されていない見どころが一杯。 モンユアに来たら、ぜひ立ち寄ってみたい場所だ。モンユアにホテルをとり、2泊3日の旅行が理想的だろう。亜熱帯で雨量が少なく、一年中旅行できるが、日差しがきついのでサングラスは忘れずに。

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