◎第24 回 テリー先生ヤンゴン滞在記

雨季の西海岸―その2 Chaung Tha Beach へ往く

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    同じ月に2回現れる満月をBlue Moonと言うらしい。2015年の7月31日の月であった。今年は4年ぶり、この月を見ると幸運が訪れるという。初日は曇り空で月影もみることはできなかった。インド洋にサイクロンがあり大荒れの海である、旅の2日目、朝4時に目が覚めた。外を見ると月の薄明りが出ている、Blue Moonだと思い、カメラを持って外にでた。
     潮騒の音だけが聞こえる静かな朝であった。月明かりに島が見える、島の名前はChit thu Myar Chun,恋人たちの島、故郷の湘南の海にある江の島の形をしている。
     朝4時から日の出の朝5時半までBlue Moonを眺めていた。これも昨日、お寺にドーネーションしたから見れたのではと幸運に感謝した。

     朝食をホテルで取り、オートバイを借りて、チャウンタ海岸に向かう。昨日は運転手付きでないとオートバイは借りられないと言われたが、今日はオートバイだけで8000Ksだった。スタンドでガソリンを満タンに入れ、北に向かった。片道3時間、途中、船で3回川を渡ると言われた。Ngwe Saung Beachの高級ホテルBOB(Bay of Bengal)はオープンしていた、雨季の値段は65ドルと格安だが、改装工事をしているので音がうるさそう。
     エビの養殖場を過ぎて、初めての川渡りの場所にでた。臆病な私は船頭さんにオートバイをフェリーに載せてもらう。
     対岸につくと、これまた凄いくさむらにフェリーを着けた。また、道が水浸しで、草むらを走る。今、考えると大潮の満潮時に川を渡ったことになるので道が水に沈んでいる。
      オートバイで椰子の並木を走っていると、田植えの光景に出合った。手植えをしている。田植えは女性の仕事らしい。男性はいない。 更にオートバイを走らせると、小さな村が出てくる、そこでオートバイに蓄電池を沢山積んでいる人がいた、利用方法を聞いてみると一日一個100ks=10円で貸し出すそうだ。暗くなれば早く寝る、明るくなれば早起きする。椰子の林の中ではシンプルな生活しかない。

     2回目の渡し船の所に着いた。雨が降り始めた。向こう岸が見えない、なんとなく気がめいる。引き返そうかなと思ったが、すでにオートバイはフェリーに載せられていた。Chaung tha Beachまでには3回の渡し船があるというので、もう一つと、気をとりなして、オートバイを走らせた。すると見たこともない綺麗な野の花が咲いていた。 名前は分からない。葉っぱを見ると百合の仲間のような形状だ。雨季にしか咲かないのだろう。出合えて嬉しい気持ちになった。読者の方で花の名前をご存知の方は是非お教え願いたい。

     走り始めて3時間、チャウンターへの最後の渡し船の場所に着いた。ここからはオートバイを船に載せてくれない、理由は分からない、オートバイを置いていくことにした。 
     船着き場からChaung Tha Beachまでオートバイの後ろに乗っていった。ホテルはかなりオープンしている。価格は60ドルから100ドル、Ngwe  Saung Beachよりも観光客が多い。海の中で泳いでいる人もいた。 昼食は船着き場にあるオートバイ運転手の家でモヒンガを作っていたので、ここで食べて帰路に着く。帰りの時間になると引き潮になっていた。浜辺では多くの人が貝い拾いをしていた。子供たちから貝を買いホテルで料理してもらうことにした。 遠くに見えるのが、恋人たちの島。潮が満ちてきた。雨季のシーズンでも西海岸を充分に楽しめることができた。雨季でなければ見れない花、自然の驚異、地元の人たちの親切、荒海での砂利取り作業、雨の中の田植え、観光シーズンから外れた漁村の生活、驚きと発見のある旅であった。雨季にBlue Moonを見ることができたことは、幸運が訪れる予感がする。この記事を読んでくれた人にも必ずや幸運がくるに違いない。

    <テリー先生>
    本名 宮川照男。1949年平塚市生まれ。早大理工学部卒業後、山武ハネ
    ウエル(株)入社。1988から1992年、同社米国駐在所長を経て独立。
    野菜工場設備会社(有)アイエスエス設立。スプラウト栽培を日本に紹介、普及させる。その後、東海大学湘南キャンパス、チャレンジセンター特任職員として「ものつくり」「環境キャラバン隊」などを指導。2013年5月より、ヤンゴンにて農業視察、調査を開始。Yezin Agricultural 大学の学長らと、ミャンマー農業支援について討議を重ね、現在、同大学とヤンゴンのElephant Seed 会社と種子生産についての技術提携を計画中。小型飛行機操縦士免許取得。teruomiyagawa@gmail.com

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