◎Bagan 通信 第18回 ― ミャンマーの空の安全を考える(2) 運航管理

前回はミャンマー国内線の主要機材であるATR-72を取り上げました。

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    前回はミャンマー国内線の主要機材であるATR-72を取り上げました。ATRに事故が起こるのは機材に問題があるわけではなく、航空会社の経験不足や管理体制が不十分だからだとお話しました。今回は問題のある部分です。
     昨年エアマンダレーが年末年始前に運航予定だった全便を欠航するという事態を引き起こしました。私の会社がその情報を発信すると、直接予約していた方からどうすればよいのかというメールを多数頂きました。全便欠航を発表してから2週間ほどは予約課職員が誰もおらずトラブル対応はまったくありませんでした。その後エアカンボーザが臨時便の就航を発表、それと前後してエアマンダレーは少しずつ予約客への代替便の提案をはじめました。

    一方昨年国内線を就航した新規航空会社のゴールデンミャンマー航空はミャンマー初のLCCとして期待されましたが、昨年4月ヤンゴン空港内で他社機と接触事故を起こし、水祭りの真っ只中だというのに8割方の便を欠航させました。またそれに伴う代替提案はありませんでした。その後国内線の大幅拡充を図り、念願のヤンゴン-バガン線なども就航させますが、運航管理ができず年明けの1月にドル箱路線の同路線を幾度も欠航させ、5月からのローシーズンにはマンダレー空港に機材が係留されたままになっています。
     また他の航空会社においても、確定予約をキャンセルしたり、券種を告知なしに変更したり、システム変更のためと突然1ヶ月間発券できなくさせたりと、表には出ませんが驚くようなできごとは枚挙にいとまがありません。その上うっかりキャンセルされてお客さんが乗れないということになれば、チェックインカウンターで旅行会社の責任であると堂々といってのけるのです。このため私の会社では、99.99%ないだろうケースを想定して、毎日大量のリコンファームをしたりしています(搭乗客氏名まで確認するのは1社のみ)。

    私はこれらの諸問題は航空会社の経験不足といわゆる“売ってるほうがエラい”という慣習からきているのだと思います。この辺りは航空会社だけに見られることではなく、ホテル業界も同じであり、ミャンマー全体の今後の課題だと言えます。ただ航空業界、ひいては観光業界では顧客となるのは主に外国人です。事故などなにか大きなトラブルに発展した場合には国際問題にもなりかねない緊急課題であるわけです。
     また今後さらに国際化していくのであれば、当然外資航空会社も参入の機会をうかがっているでしょうし、もっとも差がつくところがこの運航管理面であることを考えると、海外のエアラインでオペレーション経験のあるミャンマー人や外国人を引き抜いてくるぐらいのことはすべきだと思います。現にホテル業界ではワールドワイドのホテルグループには到底かなわないと、オーナーシップに専念しだすミャンマー人ホテルオーナーが増えてきています。航空各社もエアアジアが国内線に進出してきても太刀打ちができるよう頑張ってほしいと願っています。

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