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「ヤンゴン近郊散策」知られざる織物の産地「wataya」を歩く。 ひっそりとした小さな村にアートが存在した。

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     ヤンゴン空港の北西にあるWATAYA という人口数百人の小さな村で、織物業が盛んな場所がある。ヤンゴン川沿いに点在する村の家々から、カッタン、コットンという織物機械の音がする。道端には織物の糸、織りあがったカラフルな布が干してあり、なかなかの風情だった。
     この織物の産地の製品は、ミャンマーの学校で使うバッグに特化しているという。小学校では誰もが使うバックだ。何故、他の製品を作ろうとしないのか疑問が残るが、この国では一度決まったことを変えることをあまり得意としない、数十件ある織物の家内工業は、ほとんど同じパターンで製品を作っている。
     織物業を営む家では、若い女性たちが数十人ほど働いている。この小さな村で数百人の雇用があるから、まさに地場産業であろう。ミャンマー人に聞くと、このバッグは国内全土の学校で使用されており、各州の民族のデザインが入っているので、絵柄を見ると出身地がわかるという。

     飲食店を開業した知人が日本からコースターを持参したが、大量生産の化学製品だったので、物は試しに、この村で織物のコースターを作ってもらうことにした。織物工場に行き、200枚ほどの注文をを依頼したら、なんとコースターそのものの存在を知らぬようだった。しかし何とか片言のミャンマー語で説明し、価格の折衝もした。が、コースター専用に織るのは、生産工程から変えなければならず、不可能に近かった。でも何とか制作してくれることになった。そして1週間くらいで実に個性的なコースターが出来上がった、すべて手作りで同じものがない。価格は1枚200Ks ぐらいだった。ちなみにバッグの方は1500-3000Ksで、日に6-8枚製作可能だという。参考ながら織姫の方々の日給は3000Ks程度だそうである。

     最近よくフェアートレードという言葉を耳にする。発展途上国の製品や障害者の人々が製作する品物を適正な価格で取引しようという国際的な運動である。まさに、この織物はフェアートレード製品として世界に発信し、協力者を得ることができる作品といえるだろう。

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